zerohedgeの記事
”DataTrek: Oil Prices Hitting $140 Would Mean Recession In The Next 12-18 Months” という見出しに興味を持ちましたので、読んだ感想とともに考察したいと思います。
元記事はこちら
目次
この根拠となったのは、石油価格が1年で2倍に上昇した時は過去に、次の12~18か月後に景気後退が起こった、という歴史を踏まえての事。(1980年代、200年代半ば)
昨年の夏が$70/バレルだったため、これが$140になると景気後退のリスクがより意識される、と記事では指摘しています。
この数字は一つの節目ととらえておきたいですね。
時期的には7月4日の週末がアメリカでのガソリン需要のピークの始まりとなり、この時期に最高値を迎える可能性が高いこともあります。
別のzerohedgeの記事
”trafigura-ceo-warns-epic-blowoff-top-crude-worst-energy-crisis-just-ahead”
も見てみるとさらに別の数字が。
世界最大のエネルギー貿易商の1つ、TrafiguraのCEOが警告するには
『原油価格が150ドル以上に急騰する可能性がある』
とのこと。
理由として
・ヨーロッパによるロシアの石油禁輸
・アメリカでの燃料需要増加
・中国の経済再開
を挙げています。
記事の中では
・JPモルガン(ダイモンCEO):150から170ドル/バレル
・G・サックス:石油価格目標140ドルに引き上げ
も指摘しています。
実際にどうなるかはわかりませんが、注意は必要ですね。
このほか気になった部分も見ていきます。
”過去50年でアメリカの政府債務はGDP比で上昇し続けている”
・1980年の最低値から現在は2倍以上、当時金利は最高値圏だったが金利が低下につれ借入が増えた。
ー90年代後半は労働市場と株式相場が堅調だったため税収が増えた。
ーリーマンショック後のGreat Recessionでは税収が低下し債務が増加した。
ー社債/GDP比も増加
【考察】
過去のように金利を上げるにしても今は債務が増えているため10%も上げられない。
それでインフレは順調に抑制できるのか?と筆者は言いたいのかと思いました。(個人的解釈です)
今後3%以上に金利が上昇した場合、株式相場にどのように影響してくるのか。
最近『株式相場は底入れしたのか?』という議論もメディアで目にすることはありますが、底入れ云々を話すには時期尚早という気もします。
⇒世界的なサプライチェーンの圧力はパンデミック前と比較しても高水準。仮にピークアウトしたとしても右肩下がりに下がるわけではない、と解釈。
今回の記事では
・原油が$140/バレルになったら景気後退が意識されやすくなるかも
・$150までの上昇を見込む人もいる
という点で警戒は必要
また
『インフレは順調に緩和されるのか?』
という問題提起と解釈しました。
(個人的な解釈ですので、原文記事を読まれた方で『いやそれは違うだろう』という解釈がありましたらご指摘いただけますと幸いです。)